樹脂サッシは結露しないのか?
工藤住環境設計室の工藤です。
冬の寒い季節、窓ガラスやサッシに発生する結露。
カビが発生しアレルギーの原因にもなるので、出来るだけ結露を発生させたく無いですよね。
そこで注目されているのが樹脂サッシ。
樹脂サッシ・ペアガラスなので、結露しません。
聞こえてきそうな営業トークですね。
では、本当に結露しないのか検証してみましょう。
写真はYKKAPの樹脂サッシAPW330の資料です。
室内温度24℃
室外温度0℃
室内の相対湿度60%
この時の露点温度(結露する温度)は15.7℃です。
換気を適切に行わず、加湿や室内水蒸気の発生により室内の湿度が65%になると・・・。
露点温度は17.0℃となります。
ガラス中央の表面温度は21℃。→結露しない。
下框表面温度は20℃。→結露しない。
問題はガラスの縁の温度です。ガラスの縁の温度が17.0℃以上であれば結露しないのですが・・・。
YKKAPの資料にはその部分の表面温度を示したデータが無いのです。
私の自邸のAPW330(Low-Eアルゴンペア・樹脂スペーサー)は、上記の温湿度状態になると、下枠に触れる部分のガラスが結露します。
適切な室内温湿度をコントロールしないと、樹脂サッシであっても結露は発生するのです。
温度管理だけを行うのですは無く、過剰な加湿を避け湿度もコントロールする事が、結露防止には重要です。