2019/03/13 | ブログ高気密・高断熱住宅

新住協鎌田先生のお話

工藤住環境設計室の工藤です。

昨日、高断熱高気密住宅の生みの親である、新住協の代表理事である鎌田先生のセミナーに参加致しました。

お話された内容を、簡潔にまとめてみましたので、御覧ください!

・筋かいは出来るだけ外壁では使わない。(断熱欠損になる為)構造用面材で耐力と気密を確保。

・床は剛床とする。(t=24mm以上の合板下地)ネダレスにする事により、床面の気密を確保。

・天井断熱の場合、マット等の敷き込む断熱材では無く、ブローイングが良い。(天井野縁部分にも断熱材を充填するため)

・Q1住宅とはQ値=1.0の住宅では無い。Q1住宅はレベル1からレベル4まであり、数値が増える程、性能が良い。関西(6地域)では、省エネ基準住宅より、暖房エネルギーを60%削減出来る住宅はQ1住宅レベル1となる。

・C値=2.0の場合、自然換気(隙間風負荷)0.2回に相当する。

・大阪周辺エリアでは16mmペアガラスで十分ではないか。(トリプルよりペアの方が、冬の日射熱取得が有利)

・基礎断熱は北海道などの寒冷地において、床下給水管の凍結を防止する目的で普及した。なぜ、関西エリアで基礎断熱が採用されるのかわからない。基礎断熱にて基礎部分からの熱損失を抑えるには、基礎全面断熱が必要だが、コストアップや蟻害(シロアリ)を考えると、関西では床断熱がよいのではないか。
関西で多く採用されている基礎断熱(スカート断熱)は地面に熱を奪われる。 床断熱にて気密を取りやすくする為に、主には床断熱を採用し、水回りのみ基礎断熱にする方法が良い。(工藤住環境設計室で採用している方法です)

・高気密高断熱住宅は熱がこもるといった事は、中間期におきる。(中間期とは冷房や暖房を必要としない、外気が快適な季節)。高断熱高気密住宅は冷房や暖房が必要な時期は当然快適であるが、中間期に日射熱取得をした場合、熱がこもる現象がおきる。その場合は窓を開ければ解決する。(換気も有効)

・高断熱のレベルは、イニシャルコストとランニングコストを検討する必要がある。レベルをワンランクUPする為にイニシャルコストが+50万円となっても、ランニングコストが年間-2000円程度の場合がある。コストと性能はバランスを検討し、決定する事が重要。

工藤住環境設計室では、関西に適した高断熱高気密住宅を設計・監理致します。