2017/04/14 | ブログ耐震・構造について

地震に強い家を造るには

工藤住環境設計室の工藤です。

本日はあの日から丁度1年です。

そうです。

熊本地震です。

 

私は地震に強い家を造る為に、以下の事を考えて設計を行っております。

 

【粘り強い耐力壁を用いる】

耐力壁には筋違いや面材耐力壁などが御座いますが、出来るだけ粘り強い耐力壁を使う様にしています。

構造用合板の耐力壁は粘り強く、急激に耐力が低下しにくい特性が御座います。

 

【整形な平面構成・立面構成のプラン】

建物のプランと耐震性は、とても重要な要素です。

出来るだけシンプルなプランは構造的に安定した建物となります。

詳しくは工藤住環境設計室HPに記載しています。

 

【劣化対策・防蟻対策】

関係が無いと思われるかもしれませんが、建物の劣化対策と防蟻(シロアリ)対策は耐震性能に影響致します。

建物が出来上がった時には見えなくなってしまう土台や柱・梁。

これらは床下や壁・天井内部に隠れてしまいます。

床下に湿気がこもると土台が傷んでしまうことが御座います。

壁の中の結露(壁体内結露)が発生すると、柱が傷んだり構造上重要な補強金物も傷んでしまいます。

見えない部分を健全な状態にする為、通気や透湿などの劣化対策を行う必要が御座います。

また、シロアリによる食害を受けた構造材は耐力が低下し、耐震性を損なう可能性が高いです。

 

【構造計算を行う】

ちょっと衝撃的な事ですが、木造2階建てまでの住宅は構造計算を行わない事が多いです。

構造計算を行うと地震に耐えるだけの柱の本数や太さ、梁の大きさなどがわかります。

では、構造計算を行っていない建物は、どの様にしてこれらを決めているのでしょうか?

答えは勘です。

詳しくは工藤住環境設計室HPに記載しています。

 

私は地震の専門家では御座いませんが、住宅設計の専門家です。

私が出来る事は地震に強い家を設計する事と、耐震住宅の啓蒙活動です。

このBLOGも、出来るだけ地震に強いお家が増える事を願って書いています。