住宅設計において家相を取り入れるのか?
今回は住宅設計を行う時に耳にする『家相』についてお話致します。
家相とは日本古来からの生活習慣において、先人が生み出してきた住居の設計図のようなものです。
古来の日本では、人と家は大きな運命で結ばれているという考え方があったようで、家相を運命学とする見方もあります。
家相と判断する時には、その方位により吉凶で判断します。
その為、凶の方位を意識し過ぎて住みにくい間取りとなってしまうことがあります。
昨今の住宅や周辺環境は、古来の住宅と条件が違いますので古来の家相とは相違してくる点が多くあるようです。
例えば『厨(くりや)は未申(ひつじさる)に設けることは忌むなり』といった家相の言葉がありますが、この言葉は『キッチンを南西につくることは良くない』という意味です。
冷蔵庫の無い古来では、南西にキッチンを配置すると強い日差しにより食材が痛みやすく、食中毒を起こす可能性があるので上記のように言われていました。
冷蔵庫が当たり前に存在する昨今の住宅においては、特に問題になることはありません。
家相に縛られると、柔軟なプランが出来なくなることが多々あります。
工藤住環境設計室では家相に縛られること無く、快適な住環境・生活動線を重視したプランを行なっております。