2014/06/19 | ブログエコ住宅・住環境・温熱環境

夏の逆転結露について【その1】

今回は夏の逆転結露についてお話したいと思います。

『結露って冬に起きる現象では?』

そうです。一般的に見ることが出来る結露とは、冬の寒い日に窓などに水滴が付く現象ですね。

しかし、結露は条件が揃えば夏でも発生するのです。

氷を入れた冷たい飲み物のグラスの表面に、ビッシリ水滴が付着するのも結露現象です。

木造住宅において注意が必要なのが、壁体内結露(柱や梁がある壁の中の結露)です。

壁体内結露が発生すると、その水滴によりグラスウールなどの繊維系断熱材はびっしょり濡れてしまい断熱効果が激減してしまいます。

また、湿気により壁の中が不健全な状態になり、木材を腐らせる腐朽菌(ふきゅうきん)が増殖してしまいます。

壁の中が不健全な状態になると、木造住宅の耐震性能を担っている筋違い(すじかい)や構造用金物も傷んでしまい、建物の耐震性に悪影響を及ぼす事にもなります。

では、壁体内結露はどの様にして発生するのか考えてみましょう。

冬場では、室内の暖かく湿った空気が外壁の室内側から壁の中に侵入し、断熱材を通過した時、外部の冷気に触れた時に結露が発生します。

これを防止する方法は室内の暖かく湿った空気を壁の中に侵入するのを阻止する事により壁体内結露を防ぐ事が出来ます。

具体的には、室内側に湿気を通さないフィルムを貼る事が効果的です。

しかし、夏場の場合は少々厄介です。

次回に続く