無垢フローリングを選ぶ時の注意点(その2)
では、無垢フローリングはどの様な分類があるのか、ご説明していきます。
【樹種による分類について】
樹種による分類とはその名の通り、木の種類による分類です。
それぞれの樹種により色や硬さ、触れた時の温度に違いが御座います。
硬い木は冷たく感じ、柔らかい木は温かく感じます。
また、針葉樹(杉・ヒノキ・パイン系など)は全般的に柔らかい木が多く、広葉樹(ナラ・オーク・メープルなど)は硬い木が多いです。
針葉樹(柔らかい木)の特徴は、なんと言っても足ざわりの良さと温かさです。柔らかい木は、木の密度が低く空気を多く含んでいるので、その様に感じます。
その反面、木が柔らかい為、どうしても傷が付きやすいです。
広葉樹(硬い木)の特徴は、針葉樹と較べて、木の節が少ない事です。(針葉樹でも節の少ない部分をピックアップして入手することは出来ます)
また、木が硬い為傷が付きにくいです。
私が感じた事ですが、工藤住環境設計室の事務所には硬い無垢フローリングである【ケンパス】を貼っています。夏場などスリッパを履かず、一日中事務所に居ますと足が疲れます。
恐らくフローリングが硬い為、足に負担がかかっているのだと思います。
そして、コストについては、一般的には広葉樹系が高いです。
【加工による分類について】
加工による分類とは、一枚の無垢フローリングが本当に一枚板なのか、ジョイントされたものなのかです。
一枚板の事をOPCや一枚物、ソリッドタイプと呼ぶ事が多いです。
また、ジョイントされたものをUNI(ユニ)タイプと呼びます。
説明図は、いつもお世話になっています、kinoyuka.net様のネットより使わせて頂きました。
また、塗装品なのか、無塗装品なのかの分類も御座います。
無垢フローリングの良さを生かす為、工藤住環境設計室では無塗装品を選ぶことが多いです。
無塗装のままですと、どうしても汚れてしまうので、工藤住環境設計室では蜜ロウワックスを使っています。
ここで重要なのは、無塗装の無垢フローリングに蜜ロウワックスを塗った場合、色が大きく変化致します。
(これは、その他の自然系ワックスなどを使用した場合も同じです)
写真のフローリングは、現在進行中の計画(宝川の平屋)にて検討しているフローリングです。
右からホワイトオーク、ナラ、ブナの無垢フローリングです。
この無垢フローリングに蜜ロウワックスを塗ると、
この様になります。
塗りたての写真なので少々濃い目に写っていますが、それでも結構な濡れ色に変化致します。
無垢フローリングを選ぶ時は、表面保護ワックスなどを塗った時の色も確認する必要が御座います。
また、無垢フローリングは年月が経つと、紫外線により色が濃くなっていきます。
この現象を、UV変化と言います。
これも複合フローリングには無い、無垢の木の良い特徴ですね。
工藤住環境設計室の事務所には、無垢フローリングのカットサンプルが、数十枚御座います。